ろんのブログ

アメリカ在住、国際機関に勤務しています。

TOEICの点数は意味ないか

こんにちは。ろんです。

今回は、TOEICでハイスコアを取る意味について書いていきます。
巷でよく耳にするのが、「TOEICの点数なんて意味がない」という主張です。

英語学習をあきらめた人、TOEICの点数が低い人に限って、TOEICができる人への悔しい気持ちも合わさり、このような発言をすることがあります。
たしかに、TOEIC(L/R)は日本人が苦手とする英会話、とりわけスピーキング能力を測定していないので、TOEICだけできる人と英語ができる人は本来区別して考えるべきです。
TOEIC Speaking & Writing Testsはありますが、まだまだListening & Reading TestがTOEICの主流であることは変わりません。

そもそも言語能力を測定することは難しい

日本語が得意な人とは、どんな人でしょうか。
アナウンサーやお笑い芸人は話すのが上手い印象があります。
私の周りにも話すのが得意な人、スピーチやプレゼンに長けた人がいます。
かくいう私は人前で話すのが得意ではありませんが、日本語ネイティブですので、日本語ができないとは言えません。

それでは英語ができるとは、どういうことでしょうか。
即興で一方的に英語スピーチができることでしょうか。話し相手の質問に的確に答えることでしょうか。言語能力は、発想力、言語化能力、傾聴力、レスポンススピード、非言語的コミュニケーション等から構成されており、その評価は主観的にならざるを得ません。上達するには、英語で会話をする特別な環境を(コストをかけて)用意する必要があります。

企業側がTOEICを採用する理由

英会話のレベルを測定しない不完全なテストであるTOEICスコアが、なぜ就職活動や人事異動等の判断材料として、ここまで普及したのでしょうか。
コスト度外視で、ある人物の英語力だけを測定したいのなら、ネイティブの面接官を用意すべきでしょう。日本人の私が外国人の話す日本語レベルを簡単にチェックできるように、ネイティブスピーカーであれば5分も喋れば判断できます。

しかし、それをしない(できない)のは大勢の候補者を一人ひとりネイティブスピーカーにチェックさせるのはコストが嵩みますし、本当にジャッジしたいのは語学力だけではないからでしょう。日本人が英語を使って海外で仕事をすることを想定した場合、より重要なのはマインドです。英語ネイティブであればローカル採用ができるので、日本語と英語を使って本店とのリエゾンとして業務を遂行できるかが問われます。
私は日本で面接を担当していた際、英語面接を実施することも(かろうじて)可能でしたが、やはり日本人同士、日本語で面接をし、候補者が社内で活躍する姿を想像できるか、フィーリングを確かめていました。

多くの企業でも同様に日本語で面接を行い、英語力の判定には外部の英語テストを採用しています。英語のテストとして代表的なものに、TOEICTOEFL、IELTS、英検があります。
難易度や4技能のバランスを考えるとTOEFLが適していそうですが、TOEFLは、非ネイティブスピーカーが主にアメリカの大学入学のために英語能力を証明するためのテストです。

The TOEFL iBT test helps you stand out confidently in English. It's the only test that measures all four academic English skills — reading, listening, speaking and writing — the way they are actually used in a classroom, so you can be confident you’ll stand out to universities where it counts.

ETS

留学に行く人は限られていることや、TOEFLの受験料がUS$245(約38,000円)と高額であること等から、一般の方に広くは普及していませんし、TOEFLの受験を就活生等に義務づけることは難しいでしょう。

その点、TOEICは”ビジネスシーン”での英語能力を測定するテストであり、受験料は7,810円。大学等での団体受験の制度もあり、広く普及していることから候補者の英語力を同じ尺度で評価することが可能です。

TOEICの点数を一概に意味がないとは言えない理由に、「英語ができる人にTOEICができない人はいない」という事実があります。私たちが日本語能力試験に当然合格できるのと同様に、ネイティブスピーカーは当然900点以上取ることができます。しかし、「英語ができない人にTOEICができる人もいる」という事実もあります。これを上手く利用するのです。

TOEICコスパ最強

前述のように考えてみると、日本における英語力の証明として、TOEICでハイスコアを取らない理由はないと思います。
私自身、学生時代にこのことに気づき、TOEIC900を取得したことで英語ができる人材として、その後の就職活動や人事異動で大いに役立ちました。

TOEICの点数なんて意味がない」

この記事をお読みの方はTOEICの点数の意味を考える前に、TOEIC800点、900点をさっさと取得し、その後で本質的な英語力向上に取り組めばよいと思います。私は2ヵ月で800点、5ヵ月で900点に到達しましたし、TOEICコスパ最強の資格だと思います。

※手っ取り早くスコアを上げたい方は、以前の記事で紹介したテクニックをご活用ください。

以上、今回はTOEICのスコアは意味ないか、TOEICでハイスコアを取る意味について書きました。

最後までお読みいただきありがとうございました。

ろん